作詞 : 「優しい歌詞を書く方法」 (J-pop)

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優しい歌詞


これは作詞教室などの先生が
まだあまり言っていない事ですが、
実はちょっとした事で、歌詞がとても優しい感じになります。

これからJ-POPの楽曲作りをマスターして
プロになろう、というような方は、
一応頭に入れておいた方が良いはずです。


では、早速説明します。

まず、有名なところでAKB48の「Beginner」の
歌詞を読んでみます。

元々メロディーや雰囲気が重苦しい感じなので、
客観的に歌詞だけを判断しにくいとは思います。

やはりこの楽曲は硬い感じがして、
優しさは内に秘めているのか、前面にはあまり出てきていない
ように思えますね。

その理由の一つは、誰でもわかる通り、
「信じているか?」
「感じろ!」
「思い出せ!」
「始めようぜ!」
のように男の言葉で、しかも強い命令が何度もあるせいです。

だから、チラッと聴いた時に優しい歌詞にしたければ、
まず、こうならないようにします。

簡単に言えば女性っぽい言葉にして、
命令はなるべく弱める事です。


でも実は他の原因もあります。

それがよくわかるHilcrhymeの「春夏秋冬」の
サビの部分だけを読んでみましょう。

何故か物凄く日本風ですよね?

桜とか紅葉とか出てくるせいもありますが、
このサビの部分には漢語というか、
音読みの漢字熟語が含まれていないのです。

「紅葉(こうよう)」は漢語又は中国語的な音読みで
「紅葉(もみじ)」は日本語的な訓読み(くんよみ)だと
国語の時間に習っているはずですが、
要するに訓読み(くんよみ)の言葉しか使っていない訳です。

つまり、まだ日本に中国の漢字や漢語が輸入される前の
大和言葉(やまとことば)だけでサビを作ってあるのです。

どういう訳か日本人の心には大和言葉(やまとことば)だけで
話していた時代の感覚が残っていて、
その方がどこか懐かしい感じさえして、
つい「ほっ」とするような優しい言葉に聞こえるんですね。

で、この楽曲はサビの前には漢語というか音読みを多用して
硬い感じでどこか心を痛めつけそうな、
ストレスを与えて抑圧しておいて、
サビに入った途端、
これ以上ない程にホワ~ンと超優しい大和言葉で
一気に彼女を開放させてメロメロにしてしまおう、
という寸法なんです。

散々ガミガミ言って怒っていたコーチが
急に「ゴメンよ、今度どこか行こうか?」って優しくすれば
その生徒は「嬉しいっ!」って思っちゃう。
そういう事ですね。

この楽曲はそういうギャップを歌詞にもしっかり
付けてあるのです。


このやり方は、いきものががりの
「SAKURA」
「YELL」
というヒット曲にも使われている他、
「帰りたくなったよ」
「ありがとう」
もほとんど同様です。

ただし、いきものがかりの場合は、全般的に
大和言葉(やまとことば)が多く、
「帰りたくなったよ」
は「大丈夫」の1語意外は全部大和言葉(やまとことば)です。

そのせいでヴォーカリストの雰囲気に合った
優しい感じになっている上に、
高齢者を含めて全年齢層に訴求しやすくなっている訳ですね。

ですから、何が何でも優しい歌詞にしたければ、
1曲全部を完全に大和言葉(やまとことば)だけで
書けばいいのです。

童謡ならそういう作詞も比較的簡単ですので、
時には試して頂きたいものです。


ところで、意外な事にAKB48の一連のヒット曲は
そういう事には特に頓着(とんちゃく)せずに
書かれているようです。

彼女達は特に「優しい」というキャラにはなっていないので、
これにこだわる必要はないのかも知れません。

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